新書

記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)

政権交代後過熱化した筆者を中心としたフリージャーナリストと記者クラブ加入メディアとの記者会見開放を巡る戦いのドキュメント。時系列としては、首相会見のオープン化(と言い切っていいのかどうか、まだ課題は多く残されているけど)直前までを取り上げ…

民主党代議士の作られ方 (新潮新書 346)

政策は、選挙の現場において重要な要素ではないという事実をあらためて確認した。小選挙区制度下の平均的な衆議院議員候補者の選挙活動の実態が赤裸々に描かれている。政策本位の選挙の実現には何が必要なのかを考える上での基礎的な資料として有用な書。 民…

鳩山一族 その金脈と血脈 (文春新書)

雑誌連載をまとめて書下ろしを一部追加した内容な所為か、全体としての一体感を欠く印象をうけた。鳩山一家について一通りの理解を深めたい人にはいい新書か。 雑誌連載をまとめて書下ろしを一部追加した内容な所為か、全体としての一体感を欠く印象をうけた…

政権力 (青春新書INTELLIGENCE 240)

もう少し濃い内容を期待していたけど、ざっくり戦後の政権を知る入門書としてはこれでいいのかもしれない。裏話も小出しに少しずつ書いている。大上段に構えた書き方をする方かと思っていたら文体が丁寧で驚いた。政治取材50年の蓄積を余すところなく記した…

民主の敵―政権交代に大義あり (新潮新書 323)

特別非凡な者は感じないが、日本のスタンダードな保守政治家のあり方の一つを示している人物なのだと感じた。選挙に関するバイタリティのすごさには脱帽するが、政策的なオリジナリティはあまり感じない。これで勝負するという一転突破のテーマがあるわけで…

国家情報戦略 (講談社+α新書)

逮捕、投獄暦のある韓日の情報機関に関係した経験を持つ両氏が国家の情報戦略について対談した書。スパイのリクルート方法や防諜の手法などディティールの部分はなかなか面白いです。まあ、一般人にとっては、こんな世界もあるのかなあというぐらいで読む他…

インテリジェンス 武器なき戦争

インテリジェンスという言葉を流行らせるきっかけを作ったお二人の対談。さらさらっと読めて一つ一つのエピソードはなかなか面白いのだけれど、何か講談調というかスパイ小説じみていてどうもなあという部分もかなりあり。正直なところ国際関係にはあまり関…

ジャーナリズム崩壊 (幻冬舎新書 う 2-1)

記者クラブを批判した書は本書の前にも少なからずあったのになぜ、本書はなぜこれほど売れたのか。紹介される新聞、テレビ記者の実態には驚いたが、この手の本が大ヒットしたことにはもっと驚いた。幻冬舎の販売戦略もうまいのだろうが、やはり、既存のメデ…

自民党政治の終わり (ちくま新書 741)

今日、自民党政治の終わりは誰もが予感し、あるいは確信している。しかし。それにも拘らず、自民党システムに関わりうる制度を私たちは持っていないのではないか、本書を読了してはじめに感じたことである。 本書は、導入で小沢一郎というある意味自民党シス…

労働再規制―反転の構図を読みとく (ちくま新書 748)

はじめ本書を手に取ったとき正直面食らった、内容のことでなく、文体がですます調、それも口語に近いような文体で書かれていたからである。よく読んでみると筆者のブログ記事を下敷きに新書にまとめたものだということで、文体がそうなるのはある意味必然と…

50年前の憲法大論争

昭和31年3月16日、衆議院内閣委員会公聴会で政治学者や社会学者の公述人3人に対して与野党の八人の議員が議論を挑んだ記録を発掘したもの。国会の議事録には時々このような貴重な論戦の記録がある。本書を読むと憲法をめぐる論点は、すでに50年前にあらかた…

昭和史入門

当事者への聞き書きを中心に昭和史を描いてきたノンフィクション作家が昭和を考えるうえでのアプローチの仕方や昭和への思いをつづった一冊。表題には入門とあるが、単純な昭和史への入り口の書というよりは、筆者の昭和という時代への関心、視点の持ち方が…

昭和の名将と愚将 (文春新書 618)

おそらくお二人の好みでどの軍人を取り上げるのか決めたのか、結果的に有名、それほど知名度の無い軍事まで多様な人物が紹介され評されている。人物の側面から日本の近現代史を考えてみた人には手軽でお薦め。対談形式のためすらすらと読める。ただし、これ…

昭和史の論点

今は亡き月刊誌『諸君』に掲載された討論会に若干の加筆修正をおこなって出版したもの。ワシントン体制の確立から敗戦、戦後保障、戦争責任まで幅広く論じている。これだけを読んで日本の近現代史を理解することはもちろん無理だが、複数の論者の視点を知る…

アニキの時代―Vシネマから見たアニキ考 (角川SSC新書 23)

アニキとは何かを真正面から論じた他に類例が無い好著。ありとあらゆる分野にアニキは存在し求められている。決してオヤジではないところにポイントがあると筆者は指摘する。黙って背中を見せ、決してオヤジのように能書きや説教をたれない。一対一で人(決…

山口組概論―最強組織はなぜ成立したのか (ちくま新書)

日本のアウトロー取材の先駆的ジャーナリストとして知られる筆者による山口組論。本書一冊で山口組の発祥から近年の動向まで概観することができる。第3者が書いた山口組の通史といってもいいと思う。本書の最後で筆者は、ある意味社会的に追い詰められた者の…

ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書 702)

近世から現在に至るまでのヤクザの歴史をその思想性にまで迫り振り返った一冊。テーマを聞くとともすれば、実話系雑誌のような内容を想像してしまうかもしれないが、きわめて冷静な筆致と該博な教養に基づいて書かれたヤクザ史。こうした書籍は、本格的な内…

ジャパン・ハンド

基礎的な日米外交史の知識があり、日常的にアメリカの対日政策について新聞等でフォローしている人にとっては当たり前のことをまとめただけで物足りないと感じるかもしれない。アメリカの対日外交の戦後の担い手について簡潔にまとめてあり、ざっと全体像を…

忘年会

ありそうでなかった忘年会の起源と歴史、そして世界への広がりを概説した一冊。世界史の中での位置づけを探るというフレーズにはちょっと笑ってしまった。忘年会までに読んでおくと宴席での薀蓄に使えるかもしれない。忘年会 (文春新書)作者: 園田英弘出版社…

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来

同じようなテーマを扱う類書を多数生んだ嚆矢となった新書。それにしても不思議と世代間闘争には、日本社会はいかない。若者が優しいからだろうか・・・若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)作者: 城繁幸出版社/メーカー: 光文…

〔新書〕 ライトノベル「超」入門

近頃では、哲学に類する書でも論評されこともあるライトノベル。わずか20年余りの歴史だが、なかなか奥深いその世界を概観する。だんだん、良い意味でなんでもありのジャンルになってきていることがよくわかる。近年は、折からの出版不況の波やレーベルの乱…

企画書は1行

本書のおわりにの中に書かれている一文、「企画書の一行とは読んだ人の脳裏に風景を映し出すことなのだ」に本書のエッセンスのすべてか詰まっている。そうした一行を創り出すための実例、ヒントが惜しみなく紹介されている。企画書を書き始める前にまず読ん…

「次の首相」はこうして決まる (講談社現代新書 1964)

メディアの内側にいる筆者が、世論調査に振り回される日本政治の姿を生々しく描く。こんなことでいいのかと感じつつも、もはやこの流れを止めることは誰にもできないのだろうと思ってしまう。日本政治の現実について絶望的な気分になる。そんな一冊。「次の…

日本共産党

日本共産党という党の体質が非常によく理解できるようになる一冊。本書の出版を機に筆者は評論家、作家として活躍することとなった。 それにしても、なぜ、共産党は個々の政治家のキャラクター、個性を伸ばすことで党勢拡大を目指さないのだろうか。私は共産…

右翼と左翼

いまさら人に聞くことはちょっと恥ずかしい「右」とか「左」ってどういう意味?という問いをわかりやすく説明する一冊。右翼と左翼という言葉が生まれた起源はもちろんのこと、その定義や日本社会ではどのように捉えられてきたかということまでやさしく解き…

経済政策を歴史に学ぶ

デフレを脱し、低いインフレを実現しながら経済の安定的な成長を財政、金融政策等のマクロな経済政策の積極的な活用を通じて目指す「リフレ」派の経済学者が、近年日本の経済政策を中心に社会問題について論じた一冊。現在の構造改革主義の経済思想が掲げる…

世襲議員のからくり (文春新書 698)

週刊文春で不定期に連載してきた世襲議員問題についての連載に加筆修正をおこなって新書にまとめたもの。週刊誌連載を読んでいた人には復習になってしまい物足りないかもしれないが、はじめての方にとっては大変衝撃的な内容だと思う。 筆者はまずあえて世襲…

民主党―野望と野合のメカニズム (新潮新書 290)

民主党の結党から現在までを描いた新書。類書の中ではもっともよくまとまっていると思う、特に党内のグループ(派閥)や地方組織、支持団体について詳しく書いている点は興味深い。民主党について理解する入り口、入門書としては最適の一冊。民主党―野望と野…

自民と民主がなくなる日―永田町2010年 (幻冬舎新書 と 1-1)

2009年の総選挙以降にどのような政界再編がおこなわれるか予想している。巻頭に掲載されている人物相関図は自民と民主の党内力学、キーマンの関係をうまく描いていて参考になる。 ただ、読売のナベツネと日本テレビの氏家斉一郎の力については過大に評価して…

愛国者は信用できるか

ありとあらゆる社会問題、事象を「愛国心」という言葉で解決することができるという人々に対する違和感の意味を古今の愛国者や愛国心を論じた論者を紹介しながら、見事に解きほぐした名著。愛国心などということは、声高に叫ぶことではなく自分の胸の中で思…