2009-05-30から1日間の記事一覧

今日はここまで

さすがにちょっと疲れてきたので今日はここまでにします。本棚の中の新書棚の近現代史ゾーンまでやっとたどり着きました。ここは数がそれほど多くないので一気に突破して、次の現代政治、NPO、思想・哲学、宗教まで行くと、とりあえず新書は終わりか?と…

昭和史の論点

今は亡き月刊誌『諸君』に掲載された討論会に若干の加筆修正をおこなって出版したもの。ワシントン体制の確立から敗戦、戦後保障、戦争責任まで幅広く論じている。これだけを読んで日本の近現代史を理解することはもちろん無理だが、複数の論者の視点を知る…

アニキの時代―Vシネマから見たアニキ考 (角川SSC新書 23)

アニキとは何かを真正面から論じた他に類例が無い好著。ありとあらゆる分野にアニキは存在し求められている。決してオヤジではないところにポイントがあると筆者は指摘する。黙って背中を見せ、決してオヤジのように能書きや説教をたれない。一対一で人(決…

山口組概論―最強組織はなぜ成立したのか (ちくま新書)

日本のアウトロー取材の先駆的ジャーナリストとして知られる筆者による山口組論。本書一冊で山口組の発祥から近年の動向まで概観することができる。第3者が書いた山口組の通史といってもいいと思う。本書の最後で筆者は、ある意味社会的に追い詰められた者の…

ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書 702)

近世から現在に至るまでのヤクザの歴史をその思想性にまで迫り振り返った一冊。テーマを聞くとともすれば、実話系雑誌のような内容を想像してしまうかもしれないが、きわめて冷静な筆致と該博な教養に基づいて書かれたヤクザ史。こうした書籍は、本格的な内…

ジャパン・ハンド

基礎的な日米外交史の知識があり、日常的にアメリカの対日政策について新聞等でフォローしている人にとっては当たり前のことをまとめただけで物足りないと感じるかもしれない。アメリカの対日外交の戦後の担い手について簡潔にまとめてあり、ざっと全体像を…

新書を

読み終えてそのままになっていた新書を頭の中に残っている印象を基にさらさらと感想を数行にまとめてレビューしています。今日は、ここまでで4冊。後数冊いっとくかな。 しかし、私の記憶力も元から良くなかったのに最近さらに衰えてきてしばらく前に読んだ…

忘年会

ありそうでなかった忘年会の起源と歴史、そして世界への広がりを概説した一冊。世界史の中での位置づけを探るというフレーズにはちょっと笑ってしまった。忘年会までに読んでおくと宴席での薀蓄に使えるかもしれない。忘年会 (文春新書)作者: 園田英弘出版社…

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来

同じようなテーマを扱う類書を多数生んだ嚆矢となった新書。それにしても不思議と世代間闘争には、日本社会はいかない。若者が優しいからだろうか・・・若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)作者: 城繁幸出版社/メーカー: 光文…

愚か者の盟約

政治小説の知られざる佳作。執筆時点からみて数年後の近未来を想定して描いたシュミレーション小説の側面もある。現実の政界再編はこのようにはならなかった。その大きな原因は、想像以上に社会党が政治力がない集団になってしまっていたからだがと考えられ…

〔新書〕 ライトノベル「超」入門

近頃では、哲学に類する書でも論評されこともあるライトノベル。わずか20年余りの歴史だが、なかなか奥深いその世界を概観する。だんだん、良い意味でなんでもありのジャンルになってきていることがよくわかる。近年は、折からの出版不況の波やレーベルの乱…

総理の品格―官邸秘書官が見た歴代宰相の素顔

55年体制の成立から50年を経て、政治家のみならず日本の戦後政治を支えた裏方たちの証言が徐々に出てきた。 例えば、最も新しいところでは、丸山勝彦自民党元審議役の(2009)「党職員生活40年「大ベテラン幹部」が実名で問う!自民党の「堕落」」『週刊文春…

企画書は1行

本書のおわりにの中に書かれている一文、「企画書の一行とは読んだ人の脳裏に風景を映し出すことなのだ」に本書のエッセンスのすべてか詰まっている。そうした一行を創り出すための実例、ヒントが惜しみなく紹介されている。企画書を書き始める前にまず読ん…