スレイヤーズがトレンドに入っていた

スレイヤーズがXのトレンドに入って少し議論が盛り上がっている。日本のライトノベルに与えた影響をどう評価するのかで様々な意見があり、なかなか面白い。

私は、スレイヤーズをリアルタイムで読んだ世代にあたる。スレイヤーズが発刊される以前からファンタジーは好きだったので、ナルニア国物語指輪物語ゲド戦記といったファンタジーの古典を好んで読む子供だった。

ライトノベルという言葉は、スレイヤーズが出た頃にはもうあった気がするが、それほど一般的ではなかったと思う。富士見ファンタジア文庫のラインナップもファンタジーだけでなくSFやハードボイルド、伝奇物はもちろん、ジュブナイルヤングアダルト的な作品もあったと記憶している。

剣と魔法のファンタジーというカテゴリーには当てはまらない良作も多く、例えば、ザンヤルマの剣士という作品があるが、現在なら、アニメやドラマのような形で映像化されたのではないかと思う。Netflixの長編ドラマの題材になるようなテーマ性のある小説だった。

ライトノベルというと萌えキャラが出てくるようなハーレム物を思い浮かべる人も多いかもしれないが、創世記のライトノベルは、むしろそうした作品は少なかったのではないかと思う。

最近はライトノベルは読まなくなってしまったので、現在のトレンドは正確には把握していないのだが、タイムリープ異世界転生、婚約破棄など多様なテーマがとり上げられており、非常に創造的なジャンルだと捉えている。

スレイヤーズに話を戻すと、ライトノベル作品に大きく影響を与えたのかどうかについては判断に迷う。同じような構成の作品はあるかもしれないが、独自性が極めて強い内容だと思う。

あらいずみるいさんの挿絵の印象から、ライトな内容を想像する人が多いかもしれないが、実際には、ストーリーは意外に重い。恋愛要素がないことも意外にとらえらえれるかもしれない。考えがまとまらないが、日本のライトノベルを考える時にスレイヤーズの存在を抜きには語れないことは事実だと思う。