記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)

 政権交代後過熱化した筆者を中心としたフリージャーナリストと記者クラブ加入メディアとの記者会見開放を巡る戦いのドキュメント。時系列としては、首相会見のオープン化(と言い切っていいのかどうか、まだ課題は多く残されているけど)直前までを取り上げている。書下ろしではなく雑誌連載の記事等を新書にまとめたものだが、それゆえに同時代の臨場感がつまった内容となっていると感じた。記者クラブという既得権益の何が問題なのか理解を深めたい方にはおすすめの一冊。


 筆者が、政権交代実現時にジャーナリストとしてのポリシーを曲げて鳩山総理に直接接触し、記者会見の開放を含め政府の広報体制の改革について提言をおこなっていたということには驚いた。筆者もふれているが、プレイヤーになってはいけないジャーナリストの本分からすれば問題な行動ではあったことは間違いないが、そうした批判をうける事を承知でこの事実を自ら公開した筆者の姿勢には敬意を表したい。


記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)

記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)

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