ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書 702)

 近世から現在に至るまでのヤクザの歴史をその思想性にまで迫り振り返った一冊。テーマを聞くとともすれば、実話系雑誌のような内容を想像してしまうかもしれないが、きわめて冷静な筆致と該博な教養に基づいて書かれたヤクザ史。こうした書籍は、本格的な内容の者となると実は類書や研究の蓄積はありそうでいてそれほどはない。より理解を深めたい方には、巻末の約100冊に及ぶテーマ別にまとめられた参考文献のリストが大変参考になる。

ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書)

ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書)