2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

自民党政治の終わり (ちくま新書 741)

今日、自民党政治の終わりは誰もが予感し、あるいは確信している。しかし。それにも拘らず、自民党システムに関わりうる制度を私たちは持っていないのではないか、本書を読了してはじめに感じたことである。 本書は、導入で小沢一郎というある意味自民党シス…

kizasiで視る河村たかし

今朝、日経ビジネスアソシアに目を通していて1週間あたりのブログの記事件数をキーワードに基づいて検索できる『kizasi』がマーケティングに使えるウェブサイトとして紹介されていました。そういえば、こんなサイトあったなと思いながら、早速ためしに「河村…

労働再規制―反転の構図を読みとく (ちくま新書 748)

はじめ本書を手に取ったとき正直面食らった、内容のことでなく、文体がですます調、それも口語に近いような文体で書かれていたからである。よく読んでみると筆者のブログ記事を下敷きに新書にまとめたものだということで、文体がそうなるのはある意味必然と…

50年前の憲法大論争

昭和31年3月16日、衆議院内閣委員会公聴会で政治学者や社会学者の公述人3人に対して与野党の八人の議員が議論を挑んだ記録を発掘したもの。国会の議事録には時々このような貴重な論戦の記録がある。本書を読むと憲法をめぐる論点は、すでに50年前にあらかた…

昭和史入門

当事者への聞き書きを中心に昭和史を描いてきたノンフィクション作家が昭和を考えるうえでのアプローチの仕方や昭和への思いをつづった一冊。表題には入門とあるが、単純な昭和史への入り口の書というよりは、筆者の昭和という時代への関心、視点の持ち方が…

昭和の名将と愚将 (文春新書 618)

おそらくお二人の好みでどの軍人を取り上げるのか決めたのか、結果的に有名、それほど知名度の無い軍事まで多様な人物が紹介され評されている。人物の側面から日本の近現代史を考えてみた人には手軽でお薦め。対談形式のためすらすらと読める。ただし、これ…

サンデープロジェクトと年金

皿を洗ったり、メールに返信したりしながらサンデープロジェクトを久しぶりに観ました。相変わらずだなあというのが実感。与野党ともにそれなりに話せる論客が出ているわりには話が深まらない。今日は、北朝鮮問題や年金問題などが議論の遡上に上がっていま…

今日はここまで

さすがにちょっと疲れてきたので今日はここまでにします。本棚の中の新書棚の近現代史ゾーンまでやっとたどり着きました。ここは数がそれほど多くないので一気に突破して、次の現代政治、NPO、思想・哲学、宗教まで行くと、とりあえず新書は終わりか?と…

昭和史の論点

今は亡き月刊誌『諸君』に掲載された討論会に若干の加筆修正をおこなって出版したもの。ワシントン体制の確立から敗戦、戦後保障、戦争責任まで幅広く論じている。これだけを読んで日本の近現代史を理解することはもちろん無理だが、複数の論者の視点を知る…

アニキの時代―Vシネマから見たアニキ考 (角川SSC新書 23)

アニキとは何かを真正面から論じた他に類例が無い好著。ありとあらゆる分野にアニキは存在し求められている。決してオヤジではないところにポイントがあると筆者は指摘する。黙って背中を見せ、決してオヤジのように能書きや説教をたれない。一対一で人(決…

山口組概論―最強組織はなぜ成立したのか (ちくま新書)

日本のアウトロー取材の先駆的ジャーナリストとして知られる筆者による山口組論。本書一冊で山口組の発祥から近年の動向まで概観することができる。第3者が書いた山口組の通史といってもいいと思う。本書の最後で筆者は、ある意味社会的に追い詰められた者の…

ヤクザと日本―近代の無頼 (ちくま新書 702)

近世から現在に至るまでのヤクザの歴史をその思想性にまで迫り振り返った一冊。テーマを聞くとともすれば、実話系雑誌のような内容を想像してしまうかもしれないが、きわめて冷静な筆致と該博な教養に基づいて書かれたヤクザ史。こうした書籍は、本格的な内…

ジャパン・ハンド

基礎的な日米外交史の知識があり、日常的にアメリカの対日政策について新聞等でフォローしている人にとっては当たり前のことをまとめただけで物足りないと感じるかもしれない。アメリカの対日外交の戦後の担い手について簡潔にまとめてあり、ざっと全体像を…

新書を

読み終えてそのままになっていた新書を頭の中に残っている印象を基にさらさらと感想を数行にまとめてレビューしています。今日は、ここまでで4冊。後数冊いっとくかな。 しかし、私の記憶力も元から良くなかったのに最近さらに衰えてきてしばらく前に読んだ…

忘年会

ありそうでなかった忘年会の起源と歴史、そして世界への広がりを概説した一冊。世界史の中での位置づけを探るというフレーズにはちょっと笑ってしまった。忘年会までに読んでおくと宴席での薀蓄に使えるかもしれない。忘年会 (文春新書)作者: 園田英弘出版社…

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来

同じようなテーマを扱う類書を多数生んだ嚆矢となった新書。それにしても不思議と世代間闘争には、日本社会はいかない。若者が優しいからだろうか・・・若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)作者: 城繁幸出版社/メーカー: 光文…

愚か者の盟約

政治小説の知られざる佳作。執筆時点からみて数年後の近未来を想定して描いたシュミレーション小説の側面もある。現実の政界再編はこのようにはならなかった。その大きな原因は、想像以上に社会党が政治力がない集団になってしまっていたからだがと考えられ…

〔新書〕 ライトノベル「超」入門

近頃では、哲学に類する書でも論評されこともあるライトノベル。わずか20年余りの歴史だが、なかなか奥深いその世界を概観する。だんだん、良い意味でなんでもありのジャンルになってきていることがよくわかる。近年は、折からの出版不況の波やレーベルの乱…

総理の品格―官邸秘書官が見た歴代宰相の素顔

55年体制の成立から50年を経て、政治家のみならず日本の戦後政治を支えた裏方たちの証言が徐々に出てきた。 例えば、最も新しいところでは、丸山勝彦自民党元審議役の(2009)「党職員生活40年「大ベテラン幹部」が実名で問う!自民党の「堕落」」『週刊文春…

企画書は1行

本書のおわりにの中に書かれている一文、「企画書の一行とは読んだ人の脳裏に風景を映し出すことなのだ」に本書のエッセンスのすべてか詰まっている。そうした一行を創り出すための実例、ヒントが惜しみなく紹介されている。企画書を書き始める前にまず読ん…

純 / 流星2003 / ホームラン・ブギ2003

あらためて聞くと意外に真面目な歌。「僕の命この世に捧げてしまっていいさ」名曲だ。純 / 流星2003 / ホームラン・ブギ2003アーティスト: 吉田拓郎,サトウハチロー出版社/メーカー: インペリアルレコード発売日: 2003/11/21メディア: CD購入: 1人 クリック:…

河村たかしニュースメモ

月一回、定点観測予定の河村たかしgoogleニュース検索(日付順ソート)、予定より一日遅れましたが取り急ぎ記録のためにメモします。5/29時点でのニュースは、214件。この一ヶ月ほとんど減少せず、むしろ増えています。昨日、立てこもり事件があったことも影…

Million Miles from Home

エレアコの刻むようなリフから始まる珠玉の名曲。何度聞いても飽きることがない。いつも自然にのってしまう。Million Miles from Homeアーティスト: Keziah Jones出版社/メーカー: De Label発売日: 1995/09/14メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る

選挙バカ狂騒曲(ラプソディ)

面白い、先日、トイレの中で読み始めたら面白すぎて、早朝小一時間こもって一気に読んでしまった。広報や広告の実践的なテキストとしても有用な書。全編を通して興味深いところばかりなのだが、特に自民党総裁選の舞台裏を政治家や新聞記者、党職員といった…

あなたも議員に挑戦できます―新・現代選挙実戦マニュアル

民俗学的価値がありそうな、40年間にわたる一地方の選挙の記録。昔は公営掲示板はなかったといった話はトリビア的な面白さがあるし、比較的都市部にもかかわらずこれほど地域代表ということが意識される選挙戦をおこなっているということにも驚きを覚えた。…

Jesus Camp (Full Sub)

信じると楽なんだろうが、妄信していいこととアカンことがあるやろうと。でもそんなことツッコンでも通用しないんだろうなあ。 キリスト教福音派については、日本では確かサンデープロジェクトでも取り上げられたことがあったし、いくつかの書籍でも紹介され…

SIDOOH-士道 17 (17) (ヤングジャンプコミックス)

なんちゅーロックな高杉だ。 正直、はじめはそう長くなく連載は終わるかと思っていたけど、どんどんキャラクターがかっこよくなっていく。どの辺りを終着点に考えているのかいないのか、今後の展開が非常に気になる作品。SIDOOH 17―士道 (ヤングジャンプコミ…

勇午 洞爺湖サミット編 2 (イブニングKCDX)

相変わらず、痛い。世界拷問辞典的要素は今回の巻では薄いが、冒頭の手の負傷が本当に痛そうで・・・ しかし、内容は国内編になってスピード感を重視するためか少し荒さが目立つ気がする。せっかく面白いテーマを素材にしているのだがから、アフタヌーン連載…

国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)について書こうと思っていたけど

本日の15時からおこなわれた国家基本政策委員会合同審査会、いわゆる党首討論について書こうと思っていたけど、あまり心に響く内容ではなかったのでせっかく視ましたが、これについて詳しく書くのはお蔵入りにします。まあ、印象的だったのは、麻生総理が、…

【週刊朝日2009年6月5日増大号】宮崎哲弥&川端幹人の週刊誌時評中吊り倶楽部第7談がともかく面白い

週刊朝日2009年6月5日増大号の宮崎哲弥&川端幹人の週刊誌時評中吊り倶楽部第7談が、ともかく面白い。これを読むためだけに毎月一回掲載される週の号だけ週刊朝日を購入してしまいます。コンビニで販売されている怪しい廉価本(陰謀論とか怪奇現象とかUFO…