日本ナショナリズムの起源を10冊の文献を読み解き紹介する形でさぐった名著。石光真清『城下の人』から本宮ひろ志『男一匹ガキ大将』、小沢一郎『日本改造計画』まで多様な文献が取り上げられる。日本人とは何か、愛国心とは何か、そして日本のナショナリズムとは何なのか。こうした問題について理解を深めたい方には最適の新書として推薦したい。各章の終わりには読書ノートとして、さらに参考文献が紹介されており、本書を入り口にしてさらにナショナリズムを考えるきっかけを提供してくれている。
ちなみに私は、ついつい何度も再読してしまうほど本書を愛読しており、久しぶりに手垢でカバーが擦り切れる本となった。積読にしてある書籍がいくらでもあるので、本来ならそちらを読み進めないといけない(別に絶対に読む必要はないのだが)のだが、なかなか、新しい本に関心を移せない理由の一つに本書はなっている。
- 作者: 浅羽通明
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/05
- メディア: 新書
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