忘れられない国会論戦―再軍備から公害問題まで

 官僚に作ってもらった質問の朗読、同じく原稿の棒読みによる答弁、ばかりがおこなわれ論戦とよべるものはほどんとおこなわれてこなかったと考えられて来た戦後の国会において、真の論戦と呼ぶにふさわしい激しいやり取りが交わされていた。その記録を戦後の国会史の中から発掘し紹介する。


 吉田茂河野一郎中曽根康弘石橋政嗣河上丈太郎池田勇人田中角栄、いずれに劣らぬ名優たちが繰り広げた大論戦を本書で読むと、政治における言葉の意味の重要性をあらためて痛感させられる。政治を志す人には、ぜひ、読んでほしい一冊。