政策形成とNPO法―問題、政策、そして政治

 NPO法(特定非営利活動促進法)の立法過程を精緻に分析し市民立法を定義しその意義を問うた唯一無二の書。


 本書では、NPO法の立法過程を「改訂・政策の窓」モデルを用いて解明していく、さまざまなアクターが活躍しNPO法が形作られていく姿が詳細に克明に描き出される。経済学者による立法過程の本格的な研究成果を本にまとめたもののため内容は難解であり、研究者ではない一般市民の私が読みこなすのは大変困難をともなったが(今も正確な意味を理解できているかどうか自信がない)、本書を通読したことでNPO法が、市民の発案にもとづき市民と議員が協働して立法された市民立法であるということの理解をあらためて深めることができた。


 また、本書は市民立法の制度化についても提言をおこなっておりその点でも類例があまりない貴重な所であるといえる。

政策形成とNPO法―問題、政策、そして政治

政策形成とNPO法―問題、政策、そして政治