やはり怪しい。何者かよくわからない。いわゆるフィクサーの自伝。何百人という人名が結構脈絡もなく出てくるので一定以上現代史の知識がない人が読むと面食らうかもしれない。ここまで大物(?)ではないけどほんの少し昔までは、こういう怪人物が大勢社会には跋扈していたが、今はどうなんだろう。エリートの数が増えた今ではこういうフィクサー的な動きができる人材は、育ちにくくなっているのだろうと思った。共産党からウルトラ保守派まで内包した戦前の旧制高校、帝大人脈が生んだ怪人ということかな。
- 作者: 田中清玄
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1993/09
- メディア: ハードカバー
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (6件) を見る