批評の事情 2006年01月22日 00:03

 宮台真司について都会モンの優越感に腹が立つ。福田和也について、典型的なブルジョワジーの匂いがして、田舎物でプロレタリアートの自分は階級的についていけないと書く。


 単なる批評家ガイドとして読むのも良いし、筆者が考える批評のスタイルについて学ぶという姿勢で読むんでも面白い。


 評論家のガイドには、最近のものでは、本書の中でも取り上げられている宮崎哲也が他の二人の評論家と一緒に書いた「ニッポンの知識人」があるが「批評の事情」の方が、筆者の性向がストレートに文章に出ていて圧倒的に面白い。


 諧謔を鍛えたい人向き。

批評の事情 (ちくま文庫)

批評の事情 (ちくま文庫)