最近、藤沢周平熱にうかされていまして、仕事に追われる中で、朝の5時から読み始め7時過ぎに読み終えました。何もそんな時間に読まなくてもよかったのですが、たまたま早くに目が覚めたので読み始めたらぐいぐいと作品世界に引き込まれとまらなくなって読んでしまいました。
藤沢作品には、必殺剣、秘密の剣技という題材がよく取り上げられます。本書は、秘太刀馬の骨という剣技の使い手探しメインの筋で、剣技の描写を追うだけでも面白いのですが、主人公の妻の再生物語としても読めます。主人公の妻に対する鬱屈した想いにおもわず感情移入して読みました。
ネットで見たのですが、連載時と出版時とでは、馬の骨の使い手が違うそうで、また、読みようによっては、馬の骨の本当の使い手は誰だったのかという議論が成り立つ構成のため、ファンの間では馬の骨の新の使い手は誰という議論があるとのこと。そこまで読み込むファンがいるというのは、藤沢作品恐るべしですね。
- 作者: 藤沢周平
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1995/11/01
- メディア: 文庫
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