稲沢市長選挙立候補予定者公開討論会に参加して

 11/24(木)に開催された稲沢市長選挙立候補予定者公開討論会に参加してきました。若い頃は、いろんな地域の公開討論会に足を運んでいたのですが、最近はあまり参加できておらず久しぶりの体験になりました。

 日本の選挙制度は、政策を論じることを重んじる枠組みになっておらず、実質的に個人名を浸透させることが勝負を決める重要な要素となっています。

 公開討論会に参加するたびに思うのですが、せめて、選挙期間中に公開討論会を開けるようにするだけでも随分、選挙のあり方は変わるのではないかと考えます(現在の公選法では、選挙期間中に公開討論会を開催することはできません。一般に選挙期間中に有権者の選挙に対する関心は最も高まるにもかかわらずです)。

 今回の公開討論会の参加者は、500人のホールがほぼ埋まる状況で盛況でしたが、参加者の9割が、60代から70代であり、まず、そのことに驚きました。

 さて、稲沢での公開討論会の中身について、自分が専門とする領域に関係するところで気になったのは、市民参加やNPO・コミュニティとの連携の話が、何度も登壇者から出たことです。おそらく全ての方が何らかの発言をされていたと記憶しています。すでに市政の運営について、これらの要素を抜きにして考えることはできなくなっているのだなと思い、隔世の感を憶えました。

 しかし、期待しすぎなのではないかとも感じました。市民参加やNPO・コミュニティとの連携が、マジックワードとして使われ、僭越ですが、市民の感覚はついていけているのだろうか、まちに担い手はいるのだろうかと心配になりました。また、社会情勢が変わっても、行政でなくてはできないことは、以前、多くあると考えます。

 公開討論会の模様については、後日、動画で公開されるとのことでした。

↓2016年11月25日に公開されました。

 長年、粘り強く各地で公開討論会開催の取り組みを続けてらっしゃる青年会議所さんとリンカーン・フォーラムさんには、今回も貴重な機会を設けていただいたことに感謝したいです。