「One voice Campaign」について。選挙のあり方を変え、政治そのものに変化を。

 今国会でのインターネット選挙解禁に向けたプロジェクト「One voice Campaign」がいよいよ始まりました。私は、このキャンペーンに賛同しています。

 プロジェクトの中心となっているメンバー、団体はこちらから、キャンペーンの概要については、こちらから確認していただけます。これまでの活動について詳しく知らない方もいらっしゃいますが、私の知る限りメンバー、団体の多くは、政治・選挙のあり方についてこれまでも多方面から発言、または、制度の改正につながる実践を積み重ねてきた方々であると思います。

 長年に渡って阻まれてきたインターネットの選挙活動期間中の利用について、その実現に向かって挑戦し、厚い壁を打ち破ろうとしているご関係のみなさんに最大限の敬意を表したいと思います。よくぞ、立ち上がってくださいました。心より感謝いたします。

 「One voice Campaign」は、「インターネットを利用した選挙活動」を実現するためのキャンペーンです。実現のためには、公職選挙法の改正が必要になります。私は、このキャンペーンが、「インターネットを利用した選挙活動」の解禁を目指すことにとどまらず、国民一人一人が選挙のあり方を考えるきっかけとなってほしいと、一国民の立場で真剣に考えています。

 私が、選挙のあり方そのものを議論し変える必要があると考える理由を簡単に述べます。現在の選挙は、公職選挙法の元でおこなわれています。厳密な法律論は、私の専門ではありませんので、あくまで経験的な側面から書きますので、間違いがあれば、ご指摘いただければと思います。

 一度でも選挙に関わったことのある方は、皆さん共感していただけるのではと思いますが、公職選挙法は、選挙を政策選択の機会とするために作られた法律ではなく、明らかに選挙違反を取り締まることを主な目的としている法律です。条文を読めば明らかですが、○○は禁止ですよとか、あるいは、この範囲内なら可能ですよといった内容が中心の法律です。

 一つだけ実例をあげますが、国政のマニフェスト選挙を知る方からすると意外に感じられるかもしれませんが、例えば、市議会議員の選挙で選挙期間中、候補者の氏名と政策を書いたビラやリーフレットを配ることはできません(厳密には政党の公認候補は政党の政策を書いたビラを配ることはできますが、候補者名を記載することはできません)。国民は、どうやって候補者の情報や政策を知ればいいのでしょうか。また、候補者はどうやって伝えればいいのでしょうか。

 街宣車での連呼や何をしゃべっているのかわからない辻立ち、どこでおこなわれるのかわからない個人演説会、電話でのいきなりの投票のお願いなどの現在の選挙のあり方に対する批難は多くありますが、これらはすべて公職選挙法の枠内で有効に選挙活動をおこなうために先人が苦心して作り上げてきた選挙戦術です。もし、そのような選挙のあり方に疑問を感じるのであれば、この選挙のあり方を受け入れてきた私たち国民の側にも責任があるのではないでしょうか。

 候補者同士が政策を戦わせ、政策についての情報を十分に得た国民が、投票する候補者を判断し投票を通じて政治家を選んでいくのが民主政治の基本のはずなのですが、なぜか、公職選挙法という法律は、そうした政策を国民に伝える行為を妨げるように作られているとしか思えない規定が満載です(その現実の一反を知りたいという方は、私のブログの「選挙」のカテゴリーに過去の私の体験等の一部を記載していますのでよろしければ、ご覧ください)。買収や投票の強要を禁止することは必要であると考えますが、選挙活動は本来、インターネットの利用だけでなく原則自由であるべきなのではないでしょうか。少なくとも原則自由という地点に立脚しゼロベースから選挙のあり方を常に検討していくべきだと私は考えます。

 今回のキャンペーンが、政策本位の選挙を実現するためのスタートになることを期待しています。昨日始動したキャンペーンですが、すでに、インターネット上では、「インターネットを利用した選挙活動」や選挙のあり方そのものについて議論が巻き起こっています。その動きは、現実の世界にも波及し、選挙のあり方を変えていくと確信しています。

 最後に「One voice Campaign」の開始をお知らせいただいた「ザ選挙」さんからの呼びかけを紹介させていただきます。

「声をあげなければ、何も変わりません。ひとりの声でも変えられない。でも、ひとりひとりが声をあげていけば、政治を変えることができるかもしれません。『ザ選挙』は、このキャンペーンに賛同し、応援します。まずは、公式サイトやFacebookページをご覧ください。」

 以下のキャンペーンの公式サイト等をご覧いただき、賛同できる方は、ぜひ、「この運動に参加表明する」ボタンを押すことからはじめ、一緒に運動を盛り上げていきましょう。

公式サイト:http://onevoice-campaign.jp/
Facebookページ:http://www.facebook.com/onevoicecampaign
Twitterアカウント:http://twitter.com/OneVoice_PR