政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年

 1967年の総選挙における大分二区(中選挙区当時)の自民党衆議院議員候補の佐藤文生陣営を題材にして、立候補から当選までの選挙運動、後援会活動を分析した著書『代議士の誕生』で著名な筆者が、日本の政治との関わった45年間を回想した一冊。歴代の首相とも交遊を結んだ筆者ならではの貴重な証言を読むことができる。


 典型的な日本の古い保守的ないわゆる「地方」であり、よくもわるくも土着的なダイナミズムにあふれていた旧大分2区を、あらためて訪ねた筆者が目にする地域の変貌ぶりは、読者の目から見てもある種の感慨を覚えずにはいられなかった。この半世紀で日本の多くの「地方」は崩壊寸前の状態になってしまったのだなということをあらためて再認識させされた。

政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年

政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年