政治ハンドブック〈平成12年9月版〉 2009年04月15日 20:30

 本書は、ほぼ毎年発売されていたのですが、2,000年のこの版を最後に出版されることがなくなりました。版元の(株)政治広報センターの社長の宮川さんの姿は週刊誌やテレビなどでお見かけすることが時折ありますし、会社のホームページもあるので(株)政治広報センターがなくなったわけではないようですが、なぜか近刊はでていません。


 本書には、国会議員に関するデータが網羅されており、略歴や所属委員会、派閥等の基礎的な情報はもちろんこと、当選回数別、年齢別の表などが掲載されていて、本のサイズもB6判(128×182)とコンパクトで扱いやすく、例えば新聞などを読んでいて国会議員の名前を見て、この人どこの県の人だったかなあというような時にすぐ調べられて大変便利で活用していました。


 旧中選挙区と現小選挙区の区割の対応表や各選挙区ごとの人口、有権者投票率、2,000年の総選挙の結果だけでなく、近い回の参院選等の国政選挙の結果も載っていて、一冊で国政選挙に限って言えば選挙区や選挙結果に関することを一通り知ることができるお得な本だったので出版されないのが残念です。やはりインターネット検索すればこうした情報が無料で簡単に手に入るようになったことが、影響したのですかね。


 今、あらためて目を通してみて気付いたのですが、2000年のこの版からかどうかは、毎年購入していたわけではないので確認できませんが、都道府県知事選挙の結果や官庁の主要な人事と連絡先、在外公館、政党、報道機関、都道府県の東京事務所の連絡先、ついでに最後のページには議員会館の部屋割りまで載っている。私のような一般市民が、そうした情報をどう活用できるのかということは別として、サービス精神旺盛な本だったんだなあと感じました。


 とはいえ、基本的には公開情報を中心にしてまとめた本ですのでカラーのページが多いとはいえ価格が3,150円というのがちょっと割高感があったのかもしれないですね。2,000円以下にできれば今でも一定の需要は結構あると思うんですけどね。いくらインターネットで大抵のことは何でも検索できると時代になったといっても紙ベースで見る方が便利という時もありますし、政治関係の研究者や政治を題材に文章を書くフリーライターの物書きの方などがちょっと調べたいなという時には、やっぱり便利じゃないかと思うんですけどね。


 この本の平成9年版辺りには、大学時代大変お世話になったのでちょっと思い入れがあります。レポート等の勉強に使ったのはもちろんですが、個人的な政治的好奇心を満たすのにも役立ってくれました。そうしたわけで思ったより長いレビューになってしまいました。

政治ハンドブック〈平成12年9月版〉

政治ハンドブック〈平成12年9月版〉