本書では、戦後日本の各界で満州人脈が多方面に渡って活躍したことが紹介される。経済安定本部に満鉄調査部出身者が少なからず在籍し枢要なポストを占めたことなど興味深いエピソードに触れられている。索引はないが、満州国の運営に携わった人々についてその概要を知る上で手軽に読むことができ活用できる。
満州と自民党というタイトルから、満州国の建国、運営、組織と自民党のそれとを対比させ論じるというユニークな内容を期待したが、そうした視点で書かれたものでなかったのは残念に感じた。
- 作者: 小林英夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 新書
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