新書

昭和の代議士 2007年04月21日 00:50

敗戦や公職追放を経て一旦寸断されながらも、しぶとく生き残った昭和の政党政治家を保守系の代議士の動きを中心にまとめたもの。保守政党の視点から昭和前期の政党政治を一通り俯瞰するには、類書と比べても新書としては充実した内容だと思います。 最近あら…

官僚とメディア 2007年04月21日 00:35

瀬島龍三や野中広務についてのノンフィクションで有名な筆者が、月刊誌等に掲載した文章を新書にまとめたもの。1時間程度でさっと読んだ。読んでいる途中で何となく一度読んだことがあるようなと既視感を覚えた。てっきり書下ろしと思って買ったため不思議な…

首相支配-日本政治の変貌 2006年06月11日 23:59

−小泉が強いのではない− 強くなったのは首相の権力であると筆者は分析する。 個別の政策に対する評価は別として小泉総理がこれまでの総理にないリーダーシップを発揮してきたことについては、国民の中で、一定の共有がなされているのではないか。本書では、…

政治家の文章 2006年05月30日 00:26

誰が紹介していたか忘れたのですが、何かの論文に引用されていいるのを目にしたことがあって、前々から読みたいと考えていました。ふと立ち寄った本屋で復刊されているのを見つけて、即購入しました。 本書で取り上げられる政治家の文章は少年時代の作文、日…

満州と自民党 2006年05月23日 23:58

本書では、戦後日本の各界で満州人脈が多方面に渡って活躍したことが紹介される。経済安定本部に満鉄調査部出身者が少なからず在籍し枢要なポストを占めたことなど興味深いエピソードに触れられている。索引はないが、満州国の運営に携わった人々についてそ…

牛肉と政治不安の構図 2006年05月05日 23:43

関心を持つタイミングとしては、大変遅いのですが、そういえば、牛肉の問題はなんだったのかと考えてふと積ん読状態になっていた自宅の本の山から手に取りました。 日本のBSE発生から、その後の対応のプロセス、アメリカ畜産業界の事情などがアメリカ取材…

戦争の日本近現代史―東大式レッスン!征韓論から太平洋戦争まで 2006年03月22日 01:19

政治家や国民の認識の変遷を時代を追ってみながら「為政者や国民がどのような論理で戦争を受けとめていったか」について考えた意欲作。第1講「戦争」を学ぶ意味は何かは秀逸。戦争の日本近現代史 (講談社現代新書)作者: 加藤陽子出版社/メーカー: 講談社発売…

政治家の生き方 2006年03月22日 00:13

本書では、伝記や評伝を参考にして、明治から昭和前期に活躍した尾崎行雄や鳩山一郎といった現代でもよく知られた政治家や地方の名望家出身のそれほど有名でない政治家などさまざまなタイプが紹介されています。章ごとに独立した構成になっており、新書版で…

英国大蔵省から見た日本 2006年03月21日 00:35

たまたま食事に出かけたついでに立ち寄った古本屋で手にとって購入し読みました。英国と日本の行政の違いが、筆者の両国大蔵省での経験から比較され紹介されています。私は、特に、日本と英国の人事のシステムの違いに興味を引かれました。本格的な研究書で…

丸山真男 2006年01月25日 00:26

著者は、江戸や明治の官僚制の研究で実績のある行政学者。直接丸山真男の指導を受けた期間は短かいが、節目節目で学恩があったとのこと。 私の世代では、丸山真男といっても高校の国語の教科書に小論が掲載されていた程度で、ほとんどの忘れ去られた存在だっ…

昭和史の決定的瞬間 2006年01月22日 00:46

現在、歴史を語るときに多くの人は、2つの潮流の影響を受けているのではないか。一つは、新しい歴史教科書を創る会のように過剰な戦前の日本国への思い入れをもって歴史を語る立場。もう一つは、国家を感じさせる価値に対して徹底して懐疑の精神を持って歴史…

シングルモルトを愉しむ 2006年01月19日 22:03

シングルモルトをこれから飲みはじめたい。シングルモルトって時々飲んでる人を見かけるけど、どういうお酒?という人にお勧めの本です。 お酒、紹介本の常でカラー写真が一部使われているのですが、その中のアイラ島の茶色い水の写真を見て生唾が出て来たり…