政治家

演説力―わかりやすく熱い言葉で政治不信を吹き飛ばせ

表題の趣旨には強く賛同する。ただ、筆者も書いているようにエンターティメントが多様化し演説が持つ娯楽性が薄れた今、演説が再び注目をあびて力を持ち、過去のように復権することは非常に難しいだろう。ただ、演説という形式は死んでも、政治における言葉…

そろそろ全部話しましょう―オーラルヒストリー

特に盛り上がるところがある回顧ではないのだが、半日かけて一気に読んでしまった。55年体制下のごく平均的な保守政治家(3役も経験されているので平均より少し上と書かないと失礼かもしないが)の姿が素直に語られている。派閥政治のどろどろとした所には、…

終の棲家 さきがけ

日本の政治史に彗星のように現われて、軌跡を残しながら消えていった「さきがけ」という政党とともに生きた政治家井出正一の回想録。わかりやすさが求められるテレビ時代には、地味でも誠実かつ堅実に仕事をこなすだけでは政治家は評価されず力を持つことは…

都知事とは何か―青島・鈴木・美濃部に見る都知事の器量

都政を長く取材したジャーナリストによる都知事論。ちょうど石原都知事が誕生する直前に出版されている。 一読して驚くのは、都知事が社交(例えば、各種大会等でのあいさつ、祝辞)に時間をとられる忙しい職業だということをさらっと書いていた点。確か、石…

オレと苔むすまで付き合ってみようと思わんか?

「酔っ払った調子で言うがね。この10年間たたかれっぱなしだったが、もった。仕事をやれるのはあと10年だ。君ら、オレを敵に回すのもいいが、オレと苔むすまで付き合ってみようと思わんか?」(84年7月6日)『週刊現代』2009/8/22/29「懐かしい日本人第一回 …

細川護熙元首相インタビュー

相変わらず浮世離れした人だなあ。穏健な多党制を志向するならせめて全国一ブロックの比例制度だけは死守すべきだったと思うが、そういう政治勘はなかったのか、わかっていてもどうにもならなかったのか・・・ ●asahi.com(朝日新聞社):民主政権は「旗印絞…

政権力 (青春新書INTELLIGENCE 240)

もう少し濃い内容を期待していたけど、ざっくり戦後の政権を知る入門書としてはこれでいいのかもしれない。裏話も小出しに少しずつ書いている。大上段に構えた書き方をする方かと思っていたら文体が丁寧で驚いた。政治取材50年の蓄積を余すところなく記した…

民主の敵―政権交代に大義あり (新潮新書 323)

特別非凡な者は感じないが、日本のスタンダードな保守政治家のあり方の一つを示している人物なのだと感じた。選挙に関するバイタリティのすごさには脱帽するが、政策的なオリジナリティはあまり感じない。これで勝負するという一転突破のテーマがあるわけで…

作業所とドバイ

私は、政治家のメールマガジンを党派を問わず数十人以上購読しています。もちろん、すべての内容に目を通しているわけではありませんが多い日には20通程度のメールが届くこともあります。基本的にサブジェクトだけチラッとみて興味を引いたものだけ読んでい…

逆臣 青木幹雄

90年代半ばから2000年代半ばまでの10年余りに渡って政界に大きな影響を与えながら、ほとんど研究らしい研究がなされていない政治家「青木幹雄」を取り上げた現在のところ唯一のノンフィクション。 残念なことに傑出した取材力を持つ筆者の手をもってしてもほ…

静岡県知事選選挙結果

激戦でしたが、民主の川勝氏勝利の結果となりました。知事選でここまでの接戦は珍しいですね。政党のバックのない海野氏が、これだけの票をとったのもびっくりしました。後、候補者のうち三人が60歳なんですね。今頃気付きました(笑) ●静岡県知事選2009 開…

首長の連携と静岡、沖縄

今日は、暑い日でしたが選挙も熱い戦いが各地で繰り広げられています。特に静岡県知事選と沖縄の那覇市議会議員選挙は激戦といっていいと思います。静岡は一般にも有名ですが、那覇も定数を大幅に上回る大激戦のようです。たまたま私のMixiのマイミクにお二…

インテリジェンス人間論

日本の総理大臣やロシアの大統領から思想家、スパイまで、150人あまりが登場する人物論。橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗、プーチンといったよく知れた人物から蓑田胸喜のような今日、忘れ去られた人物まで幅広く取り上げて論じている。 人間を論じたものを読…

昭和期地方政治家研究―静岡県政史断章

静岡県を地盤に活躍した6人の政治家たちの列伝。彼らの歩みを丹念に辿り論じることで、昭和期の静岡県政の通史を描く。静岡県に限った話ではないが政治的なつながりが、長い年月の積み重ねの中にあるのものであり、それが政治を動かす一つの原動力となってい…

保守政権の担い手

日本経済新聞の名物連載、私の履歴書に掲載された戦後日本の政治を担った自民党政治家6名の回顧録をそれぞれ取り上げている。6者6様の書き方で性格の違いが如実に出ていて大変面白い。彼ら一人ひとりをどう評価するかは、読む人それぞれに大きく違うだろうが…

証言 本音の政治 [戦後政治の舞台裏]

労働大臣、防衛庁長官を務めた栗原祐幸氏が、自らの政治家としての歩みや実績をまとめた回顧録的な著書。栗原氏は、自らの来歴を記録することに熱心なようで他にも数冊、著作を著している。単に自慢話に終わらず、その時々の政治的決断の理由や背景にまで踏…

日本型デモクラシーの逆説―2世議員はなぜ生まれるのか

あとがきより本書の骨格について「さて本書は、日本のデモクラシーを考える上で避けることのできない課題を取り扱っている。後援会である。そして後援会と二世議員の関係を論じ、二世議員と当選回数主義を結びつけて分析してみた。」 20年近く前に今日の自民…

田中清玄自伝

やはり怪しい。何者かよくわからない。いわゆるフィクサーの自伝。何百人という人名が結構脈絡もなく出てくるので一定以上現代史の知識がない人が読むと面食らうかもしれない。ここまで大物(?)ではないけどほんの少し昔までは、こういう怪人物が大勢社会…

自民党政治の終わり (ちくま新書 741)

今日、自民党政治の終わりは誰もが予感し、あるいは確信している。しかし。それにも拘らず、自民党システムに関わりうる制度を私たちは持っていないのではないか、本書を読了してはじめに感じたことである。 本書は、導入で小沢一郎というある意味自民党シス…

50年前の憲法大論争

昭和31年3月16日、衆議院内閣委員会公聴会で政治学者や社会学者の公述人3人に対して与野党の八人の議員が議論を挑んだ記録を発掘したもの。国会の議事録には時々このような貴重な論戦の記録がある。本書を読むと憲法をめぐる論点は、すでに50年前にあらかた…

ジャパン・ハンド

基礎的な日米外交史の知識があり、日常的にアメリカの対日政策について新聞等でフォローしている人にとっては当たり前のことをまとめただけで物足りないと感じるかもしれない。アメリカの対日外交の戦後の担い手について簡潔にまとめてあり、ざっと全体像を…

総理の品格―官邸秘書官が見た歴代宰相の素顔

55年体制の成立から50年を経て、政治家のみならず日本の戦後政治を支えた裏方たちの証言が徐々に出てきた。 例えば、最も新しいところでは、丸山勝彦自民党元審議役の(2009)「党職員生活40年「大ベテラン幹部」が実名で問う!自民党の「堕落」」『週刊文春…

選挙バカ狂騒曲(ラプソディ)

面白い、先日、トイレの中で読み始めたら面白すぎて、早朝小一時間こもって一気に読んでしまった。広報や広告の実践的なテキストとしても有用な書。全編を通して興味深いところばかりなのだが、特に自民党総裁選の舞台裏を政治家や新聞記者、党職員といった…

あなたも議員に挑戦できます―新・現代選挙実戦マニュアル

民俗学的価値がありそうな、40年間にわたる一地方の選挙の記録。昔は公営掲示板はなかったといった話はトリビア的な面白さがあるし、比較的都市部にもかかわらずこれほど地域代表ということが意識される選挙戦をおこなっているということにも驚きを覚えた。…

選挙参謀、手の内のすべて―こうして議員をつくる

脱帽。人間心理の深奥に迫っている。選挙のやり方に決まった解はないが、結局、人が全てということが本書を読むとよくわかる。ボランティアマネジメントに通ずるところもあり、大変興味深く読了した。選挙参謀、手の内のすべて―こうして議員をつくる作者: 鈴…

新憲法代議士―新潟四区、燃える手づくり選挙

もっと早くに手に取るんだった。10年前の自分にそう忠告してやりたい。本書の中で紹介されている選挙は、30年前のもので一見古びているように感じるが、実はまったく選挙そのものの本質は、21世紀の今日でも変わっていない。候補者に有権者が投票する条件と…

コメは政なれど…―ウルグアイ・ラウンド異聞

副題にあるとおり、まさしく日本の農政と国際交流についての「異聞」を近藤元次という農業交渉に命をかけて逝った一政治家についての回想を中心に描いた労作。ウルグアイラウンド交渉の内実に迫っており、その深いところまで理解を深めることができる一冊に…

政治と秋刀魚 日本と暮らして四五年

1967年の総選挙における大分二区(中選挙区当時)の自民党衆議院議員候補の佐藤文生陣営を題材にして、立候補から当選までの選挙運動、後援会活動を分析した著書『代議士の誕生』で著名な筆者が、日本の政治との関わった45年間を回想した一冊。歴代の首相と…

大政翼賛会に抗した40人―自民党源流の代議士たち

戦前、いわゆる革新の側が議会政治を解体を声高に叫び(まあ、彼らの潜在的理念からいえば、あたりまえといえばあたりまえなんですが)保守の側に議会政治の解体に抗した政治家たちが多くいたことは、不思議とあまり知られていない。それは、結局のところ彼…

松岡利勝と「美しい日本」

なぜ、松岡利勝氏は自殺しなければならなかったのか。現職の大臣の自殺という過去に例のない事件であったにもかかわらず真相は藪の中です。時とともに忘却されていこうとしている事件ですが、どうして彼は死んだのか。その理由が知りたくて本書を手に取りま…