本を読まなくなったこと

 スマホが使えないので、書棚から文庫本を引っ張り出してきて読んでいます。さまざまな料理、特に肉の描写が食欲を掻き立てる、そんなエッセイです。

 幼い頃は、本ばかり読んでいたのですが、インターネットができてから、だんだんと読書量が減りました。だからといって文字を読まなくなったというわけではなく、SNSスマホ経由で気軽にいろんな文章が読めるようになったことが影響していると思います。

 そういえば、本を買うことが少なくなりました。こちらは、インターネットの影響というよりは、積読がたくさんあるからなのですが。

あいちNPO交流プラザNEWS Vol41を読んで

 昔からお世話になっていて尊敬している人ばかりが取り上げられています。ぜひ、ご紹介したいと思いシェアします。

 インターネットを通じて誰もが情報を発信することができるようになり、随分と時が経ちました。自己の情報は開示することに抵抗がなく、セルブランディングに熱心な人々の情報はインターネット上に溢れています。

 それは、一概に悪いことではありませんが、一方でそのような発信をしない方、好まない方の情報は目立たなくなってしまうことがあると感じています。

 そうした人たちの声を取り上げていく活動をやっていきたいとの思いをニューズレターを読みながら深くしました。ご本人たちには嫌がられるかもしれませんが。

あいちNPO交流プラザNEWS Vol41

Facebookからの転載の開始

 Facebookに投稿している文章をブログにも載せた方がいいのではないかと勧められたので、少しづつ試みていこうと思います。SNSへの投稿は、流れてしまうからいいという気もしますが、残しておいた方がいいと感じるものについては、残すのも悪くはないかと考え直しました。

稲沢市長選挙立候補予定者公開討論会に参加して

 11/24(木)に開催された稲沢市長選挙立候補予定者公開討論会に参加してきました。若い頃は、いろんな地域の公開討論会に足を運んでいたのですが、最近はあまり参加できておらず久しぶりの体験になりました。

 日本の選挙制度は、政策を論じることを重んじる枠組みになっておらず、実質的に個人名を浸透させることが勝負を決める重要な要素となっています。

 公開討論会に参加するたびに思うのですが、せめて、選挙期間中に公開討論会を開けるようにするだけでも随分、選挙のあり方は変わるのではないかと考えます(現在の公選法では、選挙期間中に公開討論会を開催することはできません。一般に選挙期間中に有権者の選挙に対する関心は最も高まるにもかかわらずです)。

 今回の公開討論会の参加者は、500人のホールがほぼ埋まる状況で盛況でしたが、参加者の9割が、60代から70代であり、まず、そのことに驚きました。

 さて、稲沢での公開討論会の中身について、自分が専門とする領域に関係するところで気になったのは、市民参加やNPO・コミュニティとの連携の話が、何度も登壇者から出たことです。おそらく全ての方が何らかの発言をされていたと記憶しています。すでに市政の運営について、これらの要素を抜きにして考えることはできなくなっているのだなと思い、隔世の感を憶えました。

 しかし、期待しすぎなのではないかとも感じました。市民参加やNPO・コミュニティとの連携が、マジックワードとして使われ、僭越ですが、市民の感覚はついていけているのだろうか、まちに担い手はいるのだろうかと心配になりました。また、社会情勢が変わっても、行政でなくてはできないことは、以前、多くあると考えます。

 公開討論会の模様については、後日、動画で公開されるとのことでした。

↓2016年11月25日に公開されました。

 長年、粘り強く各地で公開討論会開催の取り組みを続けてらっしゃる青年会議所さんとリンカーン・フォーラムさんには、今回も貴重な機会を設けていただいたことに感謝したいです。

津市議会議員の岩脇圭一君を講師に呼びます

 明日、11/26(土)14時より、 地域資源長屋なかむら共同会議室を会場にNPOキャリアキャンパス分科会E「NPOの経験を活かし政治家に転身」を開催します。

 講師を務めてくれる津市議会議員の岩脇圭一君は、私の高校の後輩にあたります。卒業後、10年ほどは会う事がなかったのですが、たまたまお互いに市民活動、NPOに関わっていたことから再会しました。当時、岩脇君はNPO法人の理事を務めていて、まだ、市議会議員になる前でした。

 岩脇君が、市議会議員になっていく過程に私は深く関わっており、政治に懲りていた私に政治との関係を再び持つ決意をさせてくれたのは、彼でした。その意味で、岩脇君は私の恩人だと思っています。

 そんな岩脇君の話を今回、聞く機会を設けることができたのは、大変うれしいことです。不思議なもので、岩脇君とはいろんな話をしてきたのですが、どういう思いで市民活動、NPOに参加してきたのかについては聞いたことがありませんでした。

 先日、事前打ち合わせを講座当日のファシリテーターを務めていただく間宮基文さんと岩脇君とおこないました。

 あらためて、岩脇君から市民活動、NPOとの関わりを聞く中で、活動を通じてリアルな社会・地域課題に触れたことが、政治家になるひとつのきっかけとなったことがわかりました。

 また、市民活動、NPOで得たスキルやキャリアが、市議会議員としての活動に活きていることを話してくれました。講座当日は、より具体的にこうした点を掘り下げて、聞いていきます。

 岩脇君の実践から、NPOを通じたキャリア形成について、参加者と共に考えていきたいと思います。ぜひ、ご参加をお待ちしております。

NPOの経験を活かし政治家に転身ーNPOキャリアキャンパス

NPOである意味は何か

 筆者の意図しているところからはずれるとは思うのですが、興味深い論考(NPO法人クロスフィールズ 小沼大地のブログNPOが陥るエリート主義という機能不全)で、拝読して考えるところが多かったので感じたことをメモとして書き起こします。

 「企業活動というGの世界への迎合」について、共感します。企業が専門性を持っているように、NPOも専門性をこれまでの活動で積み重ねて築いてきたと感じています。お互いに敬意を持って接することが大事だと考えます。

 グローバルに活動する企業とNPOの運営は簡単に比較できないし、無理にそうした企業の活動を参考にNPOの運営を考えることには慎重になった方がよいと考えています。ここ数年、中小の企業の経営者さんとお話しする機会があり、大変勉強になっています。

 グローバル企業から学べることも多いと思いますが、地域で何十年も継続して事業を営んできた中小企業から、同じ中小の事業者として学ぶことは多いと感じています。

 「Lの世界の代弁者であるという立ち位置の喪失」について。NPOとして活動のアイデンティティをどこに置くのか。その原点をふり返り確認することは大事だと考えています。例えば、NPOには市民の社会参加を促すという機能が期待されてきたと思いますが、近年、十分にその意義が認識されていないのではないかと感じることがあります。

 NPOである意味は何かについて、自分のNPO活動を通じて、僭越ですがNPOセクターに関わる皆さんとともに考えていきたいと思います。これまでも細々とそうした機会を作ってきましたが、引き続き取り組みをすすめていきます。

 「高学歴エリートの職場であるという体質」について。これはNPOセクターのどこを切り取るかで、随分と印象が変わると思います。中央と地方では違う傾向がありそうですし、世代、活動分野によっても異なる可能性があると思います。

 私が、継続して関わってきた中間支援分野の経営層、事務局のコアスタッフについては、高学歴の人が多いという印象があります。2,000年に初めて中間支援NPOで仕事をした時には、私を除いてはスタッフに偏差値60以下の大学の出身者がおらず、とんでもないところに来てしまったと思ったことを憶えています。

 その後、NPONGOの役職員のネットワークを組織し、活動してきたことから、さまざまな団体のスタッフの経歴に触れてきましたが、海外の大学出身者や大学院を修了者などが珍しくなく、驚かされてきました。

 一般的に高学歴者は、職業能力だけでなく、ソーシャルキャピタルも豊富で高いパフォーマンスを発揮する人が多い印象があります。ただし、だから長くNPOで活動できるかというとそうでもなく、より自分の実力の発揮できるフィールドに羽ばたいていく方も多いと感じています。もちろん、悪いことではないのですが。

 結局のところ経歴の内容に関わらず、ここに残る理由がある人がNPOセクターには残っていると思います。しかし、私は、「負け犬たちのワンスアゲインの場」としてNPOに関わって生きてきた口ですが、こういう感覚(ここに残る理由)は、今は少数なのかもしれないと感じ、一抹の寂しさを覚えています。